岩手県立胆沢病院でカルテの不適切閲覧

2週間少し前になりますが、岩手県立胆沢病院で電子カルテの不適切閲覧のニュースがありました。患者の親族である職員が業務上必要がないにも関わらずカルテを閲覧していました。伝えている記事はこちら 電子カルテを不正閲覧 奥州・胆沢病院、アクセス制限設けず(岩手日報)。

患者家族が新聞社に疑問を寄せる

このカルテ不適切閲覧が明るみになったきっかけは患者家族が次の疑問を持ち、新聞社に持ち込んだみたい。

「患者の診断情報を業務に関係ない事務職員も知っているのはおかしい」との疑問が寄せられた。

電子カルテを不正閲覧 奥州・胆沢病院、アクセス制限設けず

記事によると、患者に付き添っていた長男が診療内容を知っているはずのない職員から診療中のやりとりを告げられたことを不審に思って病院に文書で説明を求めたみたい。それが“5月のこと"

なぜ新聞社に持ち込んだのかな… と感じたのですが、そういうことか… 病院が真摯に対応しなかったのでしょうね。仮に私が同様な対応をされたら、新聞社あるいはテレビ局に持ち込むだろうな。

不適切閲覧をしていたのは患者の親族

新聞社が取材をしたからまじめに対応したのかどうかは私の知るよしではありませんが、病院はカルテの不適切閲覧を認めました。不適切閲覧をしていたのは患者親族でもある委託業者の女性事務職員。昨年11月以降、50回程度閲覧していたと。

この事務職員、親族ということで気になってカルテを閲覧したのでしょうが、このご時世に意識が甘いとしかいいようがありません。それだけでなく、委託業者の社員への教育、病院での教育はどうなっていたのだろうと。

もっとも、どれだけ教育をしても、最後は個人の意識が適切でないと防ぎようがないのも事実。このあたりは情報システムのセキュリティも同様です。本当に難しい。

チェック体制を強化して再発防止を図る

病院は業務を円滑に行うために閲覧制限は設けていないそうです。私がいる法人も同様です。電子カルテに(患者ごとの)閲覧制限は設けていません(例外はありますが)。患者ごとに閲覧制限を設定している病院というのは聞いたことがないのですが、あるのかな?

職員にはあらためて研修会で指導するそうです。そのときは、電子カルテのログを確認すれば、誰がどの患者のカルテを閲覧したのか簡単にわかることもあらためて意識させるでしょう。

このテのカルテ不適切閲覧は繰り返されています。医療機関の皆が意識して、こういったニュースがなくなることを・