島根大学医学部附属病院で不適切なカルテ閲覧

島根大学医学部附属病院(以下:島根大病院)で不適切なカルテ閲覧がありました。たとえば日経の「被害者カルテを不適切閲覧 島根大病院「深くおわび」」、朝日新聞の「殺人事件の被害者カルテ、不適切な閲覧 島根大病院」という記事。

殺人事件被害者のカルテを関係ない者が閲覧

電子カルテ、最近はチーム医療ということもあり、基本的にはスタッフはどの患者のカルテを”見ること”は可能です。記載については資格で、細かく制御(制限)していますが。一方で参照に関しては、センシティブな情報以外は制限していないのではないでしょうか。これは私がいる病院のことですが、多くの病院がそうではないかと思います。

結果、システム的には業務に関係ない患者のカルテも見ようと思えば見ることが可能です。

今回ニュースになったのは、病院に搬送された被害者の電子カルテをこの患者への医療サービスの提供に関係のないスタッフが興味本位で閲覧していたというものです。この患者のカルテにアクセスしていた人数は日経記事によると次のようになっています。

搬送先の同病院では5日から3日間で、約240人が女性のカルテにアクセス。

一方、朝日記事によると次の数字。

島根大医学部付属病院(同市)の関係者延べ312人が、この被害者の電子カルテを閲覧していた

もちろん、すべてがすべて不適切な閲覧ではありませんが、アクセス集中を不審に感じた担当者が7日に閲覧できないようにしたそうです。

スタッフが意識しないと防ぐことはできない

この記事を読んで思ったのは、システム的には防ぐことはできないということ。もちろん、やろうと思えば可能です。この患者を開くことができるのは… と、細かく設定すれば可能ですが、すべての患者にそんな設定を行う運用は不可能。

そのため、スタッフの倫理観に頼ることになります。電子カルテ導入時には運用規定も作るし、個人情報保護規定からの縛りもありますが、スタッフが守る気がないとどうしようもありません。”ちょっとだけなら” なんて気持ちを持たれてしまうとどうしようもありません。

カルテを開いたスタッフがわかるようにできる

しかし、そういった誘惑(?)への対応でしょう。少し前のレベルアップで患者のカルテを開くときに直近でその患者のカルテを開いた者が表示される機能がつきました。”誰が開いたかわかりますヨ” とアピールすることで、開く前に考えを改めさせようという機能です(笑)。

友達が入院した。心配だからカルテをみる(みてしまった)ということもあるでしょう。しかし、それは問題のある閲覧です。そういった意識を持ってもらうことが必要なんだろうな。